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Hemsworth, R. S.*; 井上 多加志
IEEE Transactions on Plasma Science, 33(6), p.1799 - 1813, 2005/12
被引用回数:96 パーセンタイル:93.19(Physics, Fluids & Plasmas)本論文は、磁気核融合研究に用いられる中性粒子入射装置の主要機器である、正・負イオン源に関するレビュー論文である。高プロトン比(90%),大電流密度(2kA/m),低ガス圧運転(0.4Pa),高効率、並びにイオンの大面積一様生成といった、高い性能を同時達成するために開発されてきた正イオン源の物理をレビューする。また核融合炉用の高エネルギー中性粒子ビーム生成に不可欠となる、負イオン源開発の現状についても報告する。負イオン源開発の進展により、核融合炉用中性粒子入射装置で求められる、低ガス圧(0.3Pa)での大電流密度(200A/m)負イオン(D)生成,低引き出し電子電流といった多くの要求性能がすでに達成されている。さらに、将来の中性粒子入射装置で求められる高い性能を満足するために必要な開発項目についても言及する。
井上 多加志; 谷口 正樹; 森下 卓俊; 大楽 正幸; 花田 磨砂也; 今井 剛*; 柏木 美恵子; 坂本 慶司; 関 孝義*; 渡邊 和弘
Nuclear Fusion, 45(8), p.790 - 795, 2005/08
原研では、1MeV加速器と大型負イオン源の開発を推進してきた。本論文はITER NBシステムの実現に向けた1ステップである、以下の開発の進展を報告する。(1)加速器開発:耐電圧性能の向上により、Hイオンの1MeV級エネルギー加速試験が進展している。1MeV, 100mA級Hイオンビームを実用規模である100A/m程度の電流密度で発生しており、イオン源の調整により、電流密度のさらなる増大が見込まれる。(2)大型負イオン源開発:既存負イオンNBシステムにおいては、負イオンの空間一様生成がNB入射性能を左右する要因となっている。本研究では、磁気フィルターから局所的に洩れ出た高速電子が負イオン源引き出し領域に生成した負イオンを破壊していることを明らかにした。本論文では、幾つかの対応策とその試験結果についても報告する。
水野 貴敏*; 北出 祐基*; 畑山 明聖*; 櫻林 徹*; 今井 尚樹*; 森下 卓俊; 井上 多加志
Review of Scientific Instruments, 75(5), p.1760 - 1763, 2004/05
被引用回数:7 パーセンタイル:39.49(Instruments & Instrumentation)核融合加熱に用いられる大面積負イオン源において、負イオンビームの空間的な非一様性が中性粒子入射加熱の高パワー化の大きな妨げとなっている。このビーム非一様性を改善するためにはイオン源内部のプラズマ分布の形成メカニズムを解明することが必要である。イオン源内のプラズマ分布に影響する要素として、負イオン生成を促進するための横磁場(磁気フィルター)によるローレンツ力が重要である。磁気フィルターの磁束密度はおよそ~100G程度であり、電子は磁化されているがイオンは磁化されていない。そこで、2次元流体モデル方程式を電子とイオンの2流体について連立し、イオン源引き出し領域におけるプラズマパラメータ分布を求めた。その結果、電子のExBドリフトよりも、正イオンに働くローレンツ力と慣性力の相乗作用による指向性運動がプラズマ分布の形成に大きく影響していることがわかった。この結果を定量的に実験結果と比較するため、フィルター磁場に沿った電子の損失を考慮した3次元モデルを現在構築中である
森下 卓俊; 井上 多加志; 伊賀 尚*; 渡邊 和弘; 今井 剛
Review of Scientific Instruments, 75(5), p.1764 - 1766, 2004/05
被引用回数:8 パーセンタイル:42.69(Instruments & Instrumentation)核融合加熱装置や大強度陽子加速器などにおいて必要とされる大電流密度負イオンビームを生成するためにはHやHからの表面生成を利用したイオン源が有効であり、閉じ込めの良い大型イオン源によって高プロトン比プラズマを生成する必要がある。しかしながら、従来、高プロトン比プラズマ生成が困難であると考えられていた小型のイオン源において800A/mの大電流密度負イオンビームが生成された。本研究では、イオン源内のプロトン比を実験的,解析的に調べ、小型イオン源におけるプロトン生成過程を調べた。小型のイオン源(容積1.4リットル,ガス圧1Pa)に磁気フィルターを適用し、正イオンビーム中のプロトン比を測定した結果、磁気フィルターによりプロトン比が2倍以上の90%にまで上昇した。次にレート方程式を用いてイオン密度を求め、プロトン比を評価した。その結果、小型のイオン源では、主放電領域でのプロトン比は40%程度と低いが、磁気フィルターによって高速一次電子の流入が抑制されるため引き出し領域では分子イオン生成は小さく、かつ活発に分子イオンの解離が進行するため、磁気フィルターによってプロトン比が向上することがわかった。
森下 卓俊; 井上 多加志; 伊賀 尚*; 渡邊 和弘; 柏木 美恵子; 清水 崇司; 谷口 正樹; 花田 磨砂也; 今井 剛
JAERI-Tech 2003-007, 16 Pages, 2003/03
IFMIF(国際核融合材料照射施設)のために開発した小型アーク放電イオン源において、磁気フィルターを適用することによって90%のプロトン比でかつ、120mAの正イオンビーム生成が可能となった。小型イオン源においても高プロトン比プラズマが生成されるメカニズムは興味深い。そこでイオン源中の正イオン及び水素原子密度をレート方程式を用いて数値的に求めた。主要なプロトン生成は分子イオンの解離反応であり、イオン源中心部では高プロトン比プラズマは生成されない。しかし磁気フィルター領域では分子イオンの生成は小さく、熱電子により分子イオンが解離しプロトンが生成されて分子イオン密度が減少し、プロトン比が増加することがわかった。同手法を用いて大型イオン源におけるプラズマ生成過程に関する計算を行った結果、放電領域において高密度のHが生成され、分子イオンを介さないHのイオン化によるプロトン生成により容易に高プロトン比プラズマ生成が可能であることがわかった。また、本計算で得られた正イオン,水素原子密度によって、大型イオン源における負イオン生成への各粒子の寄与を評価した結果、計算結果による負イオンビーム電流は実験結果と一致し、高密度水素原子による表面生成によって大量の負イオンが生成されることがわかった
武田 全康; 鳥飼 直也*; 猪野 隆*; 田崎 誠司*
KENS Report-XIV, p.205 - 206, 2003/00
高エネルギー加速器研究機構・物質材料研究所に設置されているPORE偏極中性子反射率計の現状と最近のアップグレードについて報告する。偏極中性子の特徴を活かした磁性薄膜・人工格子の磁気構造の研究を進めるとともに、J-PARC計画で重要となる偏極中性子デバイスの開発も始めた。大きなものとしては、Spin-Exchange法を使ったHe偏極フィルターと、パルス中性子を使ったスピンエコー法の開発である。前者はすでに基礎的な開発が終わり、実際のテストを進める準備を行っているところである。後者は、0.3-0.9nmの波長域でエコーシグナルの観測に成功している。また、偏極中性子集光デバイスを導入することにより、0.8nm以上の波長域で、最大5倍の入射強度の増強に成功した。
宮本 直樹*; 関 正和; 金正 倫計; 小栗 英知; 奥村 義和
JAERI-Tech 99-010, 27 Pages, 1999/02
核融合中性子工学研究用D-T中性子源(FNS)の中性子束強度増大のために、新たに重水素イオン源を設計製作し試験を行った。このイオン源はバケット型であり、多極磁場型プラズマ源と3枚電極の引出部から構成される。高プロトン比を得るためにイオン生成部に強力なプラズマ閉じ込め磁場及び磁気フィルターを持つことを特徴とする。試験の結果、引き出し電圧50kVでビーム電流130mA、発散角10mrad、プロトン比80%の水素ビーム引き出しに成功し、FNSの前段加速系において90mA以上の重水素イオンビームを得られる見通しを得た。
奥村 義和; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 栗山 正明; 前野 修一*; 松岡 守; 宮本 賢治; 水野 誠; 小原 祥裕; 鈴木 哲; et al.
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.466 - 469, 1993/00
JT-60Uの負イオンNBI用の大型負イオン源の設計と開発状況について発表する。JT-60U負イオンNBIのためには、500keV、22Aという従来のイオン源の性能を遙かに上回る負イオン源が必要である。原研におけるこれまでの大電流負イオン源開発の集大成として本イオン源を設計しており、大型プラズマ源、独自の磁気フィルター、高エネルギー静電加速系などに工夫がこらされている。設計の基になった実験結果と計算機シミュレーションの結果、製作の現状を述べる。